つまりは表題通り、聴診器が輸入できなかったのでがっかりしているという話。
医師や歯科医師は3本、一般人でも1本までなら大丈夫!というウェブの情報を信じてSteelesでリットマンの聴診器を注文したはいいものの、通関に必要な薬監証明が取得できなかった。厚生局に電話して交渉してみたけれど「所詮は学生さんでしょ?」の一点張りでらちがあかない。ネームを刻印してしまったせいで返品もできないので、結局、泣く泣く滅却処理(=通関前廃棄)を依頼。送料含め、2万円の丸損だ。
いろいろ考えたんだけどねぇ…一旦返送して、友人の医師や獣医師に代わりに受け取ってもらおうかとか、アメリカにいる知人に預かってもらおうかとか、あるいは2年間の長期蔵置ができないかとか。でも、人様に迷惑かけたくないし、自分としてもこれ以上この問題に煩わされるのは割に合わないと思ったので、ここまでの費用をサンクコストだと思って、潔く諦めることにした。
しかし掟は掟とはいえ、薬事行政は穴だらけ。今回はダメの一点張りだったけど、ウェブの情報を見ている限り、おそらく管轄厚生局や担当者によって判断はまちまちなんだろうと思う。Steelesも「1本まではオーケーなはず」って言っていたので、おそらく私と同じような立場でも通関できた方が過去にはいるんじゃないかと…というこのサイトの情報も信用しないでね。あくまでやるときは自己責任で。
それにしてもサービス業じゃないとはいえ、厚生局の小馬鹿にしたような応対はお世辞にも愉快じゃなかった。腹が立つから医師免許を取った暁には心置きなく、盛大に輸入してやることにしよう…聴診器3本(え!
チューターの先生と学生たちとで会食する機会があったのだけれど、そこで私のいたロンドンの研究室に在籍していた先輩というのが、そのチューターの先生の部下であるということを知ってびっくり。広いようで狭い世界。
狭い世界であるせいか、なんか卒業高校とか、部活は何やってるのとか、もっと細かい共通点を求める傾向が強い気がする(まぁ、どんな世界でも多かれ少なかれそうなんだけど)。私の場合、卒業高校を聞かれた途端、今まで先輩だった子が急に敬語を使い出す(=大学の先輩が実は高校では後輩だった)みたいなパターンが多すぎて、あまり好きじゃないんだけど。何が嫌だって、それが卒後も言われることかもね。先日、病院見学に行ったんだけど、そこでも卒業高校はもちろん、あの人はどこの学卒で、どこの大学に学士編入したみたいなことが話にのぼる。話にのぼるくらいならまだいいんだけど、それがキャリアに響くからたまらないよね…一見オープンに見える病院でも、病院長はT大卒じゃないとダメとかざらにあるし。
そんなわけで、その見学先の病院で会った研修医の先生が「部活の先輩に気を遣ったりとか、同期でしょっちゅう飲み会とか面倒じゃないですかぁ。そういうのがここはないんですよ」っておっしゃったときは、同じようなことに苛立っている人は必ずしも少なくないんだろうなと思った。
友人に誘われて、某都立病院を見に行ってきた。正直、まだ就職活動という視点が欠けていたかもしれないけれど、思ったことを簡潔にメモ。
(言うとバレるが)精神科専門病院なので、後期研修に繋げての専門的な研修を初期からできるという点は魅力(特に後期からは入りづらいので、将来的にここに勤めたいと思うなら余計に)。待遇や寮などの環境面も最高レベル。ただし専門性の裏返しとして(救急などのプログラムを外病院で受けられるけれど)一般内科・外科のトレーニングに偏りが生ずるかな?という危惧。また、指導医や研修医とお話していて若干の不安を感じたのも正直なところ。学閥も微妙に、しかし確実にある。
将来の進路が揺らいでいる人、あるいは私のように初期研修と後期研修をある程度分けて考えたいと思っている人には、ちょっと微妙なところか。
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父が「医師の就活は飲み会とコンピュータで決まる?」というコラムを刷ってきてくれた。研修先の病院をみんなどのように決めているのかに関する記事で、そんなにインパクトのある記事ではないけれど、面白かった(どっちかって言えば、その前の世間知らずのボンボン医学部生は鬼嫁を引きやすいみたいなコラムのが面白かったけど)
今週は高校時代の同級生に何人か会うことができた。日曜日に会った友達は、同じ大学を先に卒業した研修医2年目。当初は小児科や精神科を考えていたようだけれど、いろいろな現場を見た結果、後期研修はいまの大学病院で救急をやることに決めたらしい。今日あった旧友は研修医1年目、いまは大学病院であちこちをローテーションしていて、まだ将来どうするかは決めていないとのこと。どちらもだけど、特に後者は(飲み会ではないけれど)いろいろな人に誘われて研修先を決めたみたい。
自分のやりたいことが決まってる人なら、その分野に特化した病院に行ってがーっとやればいいんだろうけど、実際にはほとんどの人がそうじゃないんだと思う。いろいろな人に出会い、別れる中で、いつからか尊敬する人に導かれ、気がついたらここに来ていた…っていうのが普通なんじゃないのかな(あくまで妄想なんで違うかもしれない)
医学部に来て面食らったことに、先生が生徒を「先生」と呼ぶということがある。
何を言ってるのか分からないと思われるかもしれないけど、例えば授業中、教授が私のことを「るしな先生」って呼んだり、全体に対して「先生方は…」って話しかけたりするってこと。まだ学位も医師免許を持っていないどころか、臨床の経験すら皆無の状況で「先生」って呼ばれるのには凄く違和感があるのだけど…これは他の学部、例えば看護とか獣医とかでもあるんだろうか?少なくとも薬学部では経験したことがない。
なんで学生を「先生」って呼ぶのかは、正直よく分かんない。普段から研修医を指導してたりってことで、こう呼んだほうが落ち着くのかもしれない。学生にしてみれば、呼ばれるごとに「自分は医師になるんだ」って自覚を促される一方で、何も知らないうちから偉くなったような錯覚も覚える、まさに諸刃の剣。少なくとも私は落ち着かないっていうか、なんかうずうずして気持ち悪い。ドラッグストアでお客さんに「先生」って呼ばれることもあったけど、やっぱり苦手だったなぁ。
とりあえず「師」のつく職業(医師とか教師とか)はジョーシキがないって言われないように、「先生」という呼び名に恥ずかしくないようになれよ、ってことと解釈してみるか。
先生(教授だから本当の「先生」ですっ!)とメールをやりとりしていて、ふと思ったことを書き留めてみた…つまらないエントリだけど。