『東大入試 至高の国語「第二問」』を読んだ。最初手に取ったときはすっごく感動したんだけど、最後の第5章が何かおかしい。なんとか話を大団円に持ち込もうとしたのか、論理の飛躍や議論のすり替わりが多くて混乱する。でもまぁ、それを考えに入れても非常に面白い本なのでオススメです。やっぱり東大の問題って、メッセージというか哲学のようなものがあって好き。
それはそうと、この本によれば東大の旧第二問では「死を主題とした文章が出題され続けてい」たという。これは本当だろうか、本当だとしても著者の言う通りの解釈でいいのか。第5章では「歴史に殉じることで、自己を獲得する」とか「自己を食わせよ」「食わせる(献身する)ことで実現される自己」とかいった表現がいっぱい出てくるのだけど、これがとてつもなく気持ち悪い。これじゃナチス・ドイツで国民を熱狂させたハイデガーの議論そのまんま、また「国のため」「人類のため」という名目ですぐ国家に足元を掬われかねないよ。
そもそも、死を意識して始めて生が輝くなんて、やっぱり陳腐だしチープだし、単純におかしいと思う。もっと違う回答はないのだろうか、淡々と日々を愛おしみながら生に集中する生き方は。
まだ書いていなかったと思うのだけど、去年の冬学期に研究室配属でやったテーマに関してポスター発表をすることになりました。今日のツイッターまとめは、それに関してのチラ裏。
念のため説明すると、学会のポスター発表というのは、研究内容を畳一枚前後のサイズのポスターにまとめて、展覧会みたいに貼りだすんです。査読(専門家によるチェック)が入る科学雑誌に載せるほどはデータがないけれど、小見出し程度の内容はある…そういう小さな研究結果を発信するための場所なのかな、と個人的には思っています。普通なら、大学院の1年目(修士1年)とかに初めてポスター発表を経験する人が多いような(で、その内容を発展させて卒業論文や雑誌への投稿論文へとつなげる)。
なんて呟いてしまったけど、マイナーな学会でも筆頭発表者(ダブル筆頭だけど)としてポスター発表ができるというのは本当に悲願だった。周りは修士課程のうちからバシバシ学会に行き、有能な人なら投稿論文も数本出している中で、なんの業績もない私は研究者見習いとさえ言えず、正直言って辛かったから。
なのに、日が経つにつれだんだん気分が落ち込んできた。この年になっていまさらポスター発表なんて恥ずかしくないのか?とか、こんなに意義の乏しい研究成果を出すのか?とかいろいろ考えてしまうせいなんだけど、最大の重荷になっているのは自分の置かれた宙ぶらりんな立場。配属先が外部の研究室だったこともあり、先方がどういう意向で話を進めているのかいまいちよく分からない。相談しようにも、学内に相談できる始動教員や先輩がいないからどうしていいのか分からない。
そもそも、臨床実習が始まると忙しくて発表にまで手が回らないのが見えていたので、私自身は発表に消極的だったんだよね。実際、学会の開催期間が「1日しか休んじゃいけない」という診療科の実習期間にかぶってしまって、こっちの話をつけるのもややこしくなっている。
まぁ、でもここまで来ちゃったら「ままよ!」という感じで、我儘言って、好き勝手やっちゃうしかないのかな。とりあえず学会には参加登録しちゃったし、航空券も取ってしまった。
今週と来週は(勝手に)異物週間と決め、7年もだらだら未練を引きずっているがんと免疫の勉強と研究を片付けているので手が回らないけど、それが終わったらポスターのほうにウェイト置いて1ヶ月間頑張ろうと思う。ヘタすると一生涯ポスター発表する機会なんてないかもしれないので、せっかくのチャンス、今度こそは逃さないようにしようと思うのです。
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28回目の夏(数えで29回目)も大体終わり。自分のための、振り返りツイッター。
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28歳になりました。
あまり語るほどのことでもないけれど、一言で言えば「来るところまで来たね」って感じだろうか。幼稚な私と言えどもさすがに自分の生き方は見えてきて「あ、こんなもんだろうな」と思えるようになってきた。別に悲痛さとか悔恨とかはないんだけど、輝かしい才能とか、明るい未来とか、暖かい家庭とかは夢見なくなったと思う。実家で淡々と日々を過ごしています。
…ごめん、嘘をつきました。やっぱり胸の引き裂かれるときはあるね。余談ながら、SNSってリア障の心の傷に塩を塗りこむ力があると思う。ハマって先週Linkedinまで始めたけれど、どうしても他人と自分を比べちゃうじゃない?新たな傷を作るというよりは、日々実感している寂しさや劣等感をより引き裂き、深くするような。いろんな意見はあると思うけど、私を含めそういうのが気になっちゃう人は向いていないのかもしれないね(ちなみにそういう研究している人もいるらしい)。
ということでこっからツイート振り返りと称した、怒涛のかわいそうアピールです(絶望)。
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ツイッターをまとめながら、今週思ったことをまとめてみる。
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