シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム
原題“Sherlock Holmes: A Game of Shadows”,観に行ってきた(なんかシャドウ・ゲームってgame of shadowsと意味違うような気がする).前作はあまり好きじゃなかったのだけど,どことなく雰囲気は魅力的な作品だったので,果たして続編はどんなもんじゃいと.
結論:非常によかった.
何がいいって,キャラクターの特性がよく表現されていた.前回はちょっと脳筋?的な描写だったホームズは,ちゃんと知的で,時には弱みも見せる「人間」として描かれているし,兄のマイクロフトは大物感とともにキ○ガイ感をよく出している.何より,モリアーティ教授の容赦なき冷酷さと聡明さが鮮烈で,ヘタすると原作よりキャラが立ってていいんじゃないか?と思う.
前作同様,脚本は完全なオリジナルなわけだけど,しっかり時代感があっていい.時代考証はいい加減なところやズレてるところも散見されるけど,原作の忠実な再現ではないし,その辺はあくまで雰囲気で.独特の19世紀ヨーロッパの雰囲気、特にイギリス・フランス・ドイツ3国の描き分けは秀逸で、ホームズ・ワトソンがフランス語をぼそぼそ喋るところなど往時の知識人階級のイメージをかきたてて最高.
前作のダイナミックなハリウッド感はそのままに,魅力的な人物たち,そして世紀末欧州の高慢さと陰鬱さが,素晴らしく描写されていたと思う.エンターテインメントとしては悪くない,むしろ素晴らしい作品だった.
…知らなかったけど,これって原作はドイルの正典そのものではなく,それをベースにしたアメコミなんだね?なんかどこの国でも,コミックの映画化が多くなってきたんだなー
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