折り返し点

今日が,留学の折り返し点…おのずと「今回の留学はどうだったのだろう?」と振り返ってしまう.

独り言なんで畳むわけだけど,はっきり言って,現時点での評価は限りなく“不可”に近い.何もかもがうまく行ってないと思う.

Read More »

Comments Closed

プレゼンがうまくなる方法=見てもらう

これから研究室配属される学部生は,今その前座に当たるトレーニングを受けているらしい.たぶん,情報検索の方法とか,論文の読み方とか,そういうのだと思うんだけど.とにかく,それをまとめてプレゼンするらしく,先生から見に来ない?って誘っていただいたので,見てきた.

プレゼンは,正直,目が飛び出すほど凄い…ってほどではなかった(一人だけ,テレビの司会者みたいなヤバいうまい人がいたけど).それより,凄かったのは先生のフィードバックだな.新しい論文から情報をとっているかとか,科学的に正しいかっていうのはもちろんなんだけど,形式的な部分についてもものすごく細かくコメントしている.ここの参考文献の出し方はこうしたほうがいい,でもこういうやり方もある,みたいな.

私は“ハウツーもの”が好きなせいもあって,もっとこう「この一冊でプレゼンが分かる!」じゃないけど,マニュアル的なものがあるんだと思っていた.けれど,実際はこうやって丁寧にフィードバックをかけて,トレーニングさせているんだね.一人で練習するのも大切だと思うけど,こうやって見せた人から細かく指導してもらえたら,一人でやるときの何倍も効果が出ると思う.

今回聞けたコメントは,どれもロジカルで参考になるものばかりだったので,細かくメモをとった.あとで時間があるときにでも,まとめられたら公開するね(差し支えのない範囲で)

Comments Closed

とりあえずあがくだけ

久々に『暗黒日和』さんを訪れてみたら,ブログが消えていた.そういえば,更新を終わりにしますって言っていたんだっけ…

私も,このブログを始めてから今年で10年目になる.ということは,大学に入学してから10年が経ったということも意味する.何か変わったんだろうか,と不安になる.年はとったけど…勉強もせず,絵も描かず,ただ,だらだらと“えふえふ”ばかりしていたような気もする.

ちょうど4週間前,同期から就職の知らせを聞いた.同じ頃かな,別の同級生から結婚の便りが届いたのも.今日は,先に帰国した元同僚から「とっても楽しい時間を過ごせました」とのメール.朋有りし,遠方へ去りゆく…亦た哀しからずや.置いていかれるのが嫌でイヤで,時として,まるで溺れた人間のように,周りの人間の袖を掴んで道連れにしようとしている自分に気づいて,ハッとすることさえある.

大変=大きく変わる,というのが父の口癖.何かが変わるかもしれない,変えられるかもしれないと信じて,とりあえず動いて,あがいて,暴れてみるしかないか.

Comments Closed

イギリス流のはたらきかた

限られた時間で,みんな集中して働く.だから労働時間は短めだし,週末もしっかり休んでるけれど,しっかり結果を出している.その背景には,誰しも休みは必要,休まなかったらパフォーマンスが下がるだけ,っていう極めて理性的なロジックが働いているように思う.日本人は「仕事の合間に研究します」って言う人がいるけど,こっちでそんなことを言うと「そのぶん君の休息が減る,そうするとパフォーマンスが下がる,じゃあそれは誰が穴埋めするんだ?」って怒られる.1人の人間ができる仕事(=能力×労働時間)には上限があるというのは,極めて正しい発想だ.

男女の公平さも凄い.もちろん「男らしさ」「女らしさ」みたいな概念はある(というか,むしろ日本より強い)けれど,それを仕事には持ち込まない“けじめ”がある(というか,法律で保護さられているから,管理職は嫌々ながらも顔に出さない).だから,仕事をしていても出産・育児ができる…というか,安心して出産・育児をするために就職する(ように見える)人も多いらしい.

…などなど,こちらでお世話になっている日本人の先生方から,いろいろ「なるほどな」っていう話を聞けた.話をしながら,私は「時間」と「予算」の意識が不足していると気づかされた(というか,例えば最初の例は,足りなくなった「時間」を補うために,誰かを「予算」で連れてこなきゃいけないという話.ひとりの人間にとってみれば「お金で時間は買えない」けれど,組織としてはお金は時間を充足するためのものと考えられる.その発想はなかった).勉強になった.

Comments Closed

研究に関して

ネイチャーによる,リンダウでの『ノーベル賞受賞者会議』関連のポッドキャストを(やっと)見終わった.”Confronting the Universe”と題した今年のシリーズは過激で面白い.

ロバート・ラフリンは第3回では「太陽光発電なんてゴミ!」「科学が出すのは論文だけ,直接解決策をもたらすわけじゃない」などと乱暴なことをぶちかまし,第5回では「インフレーション理論って当たり前になってるけど,じゃあそれ以外の理論を本当に否定できんのか?」と若手研究者にケンカをふっかける.これはワザと悪役を演じてるからいいとして,第4回のマルティナス・ヴェルトマンに至っては「ダークマターなんて,証拠の無い理論は信じない」と終始一貫.

そして対談の相手となる若手研究者も生意気だ.自信たっぷりで(この会議に参加できる段階で相当な選抜を通ってるから納得はできるけど),対談終了後には「じいさまばっかで,全然俺たちの言ってることが分かってない」なんて言い出す始末.

でも,これがサイエンスだなぁと思う.実験的証拠だけをもとに,最適な仮説を採用するというアプローチ.エラい人の言ってることだから信じる!っていうんじゃなく,むしろエラい人でもとんちんかんなことを言っていたら喰ってかかるのが正しいんだろう.

Comments Closed