気がつけば夏も終わりつつあるわけで.皆さんにとって,今年はどんな夏だったのかなぁ?
私はユース最後の夏ということで,碧い海やら,花火大会での淡い恋やら…そんな甘酸っぱい思い出のかけらなどあるはずもなく!というか,休み明けに重たい試験があるわ,アルバイト先の欠員でバイトが無駄に増えるわで,全然そんなムードではなかったし!
とはいえ,結構な長旅を楽しんできたわけだし,ちょくちょく映画を観たり,買い物をしたりもしたので,いつもに比べればはるかに充実した夏休みだったと思う.むしろ,いつも通りの夏休みでも,本来ならば恩の字なんだよね…今年は特に大変な年だったんだから (´・ω・`)
というわけで,ふと新作映画も結構観てたことを思い出したので,チラっと感想だけ控えておこう(ネタバレなので追記に).『星を追う子ども』『コクリコ坂から』『パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉』の3本なんだけど,まぁ,個人的にはどれも一見の価値ありだなぁという感じがしたので,興味がある方はぜひご覧くださいませ!
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NHKで「渡辺 謙 アメリカを行く “9.11テロ”に立ち向かった日系人」という番組をやっていた.
同時多発テロ以後に“アラブ人”に対する検査を厳しくしようとする風潮の中,当時の運輸長官であるノーマン・ミネタはそれに反対し,旅客は一律にスクリーニングすべきであると主張した.なぜそうしたかというと,大戦中,自分たち日系人が「日系人であるというだけで」強制的に収容所に入れられたことを憶えていたから.日系人たちは自分たちと同じ悲劇を繰り返させまいと声を上げ,そうした努力はついに,連邦政府による運輸保安組織—TSAとして結実したという話.
なんとなくググってみたら,「こんなことしてません?」さんというブログが,素敵な感想を書かれていた.確かに,感傷や懐古に溢れる「終戦記念」番組ばかりの中で,明日に繋がる終戦特番だった点で,久々の秀逸な作品じゃないかと思う.
ともかくにも,あの面倒くさいTSAロックや,あるいは空港で香水を没収された経験も(←私ではなく,母です),こうした苦慮と努力の末の結論だったのなら,納得がいくというものだろう.
でも一方で,現実的には,人は自分と違う存在を受け入れられないというのも事実だ.例えばイギリスでは,黒人の方が圧倒的に職務質問される頻度が高く,そうした不満の鬱積が夏の暴動につながった.イラクでも結局,米軍が去った直後にスンニ派とシーア派の対立が顕在化している.こうして偉そうにブログを書いている私だって,街中やバイト先に中国人や黒人が来れば,無意識に不信感を抱いて身構えてしまう.
それは人間という生き物である以上,仕方のないことかもしれない.でもヒトには記憶と理性がある…あとはそれをどこまで使えるか.自分の肖像画に,収容所とそこで暮らした自分たち家族を描かせたミネタ氏の姿が,そのことを何よりも雄弁に語っていたと思う…本当に素晴らしい人だ.
『地球ドラマチック』でゴシック教会についてやってた.相変わらずいい番組をピックアップしてるなぁ…
ロマネスク様式では,構造を石組みの自重で安定させてたので,高さに限界があったし,開口部も広くとれなかったらしい.それがゴシック様式では,より応力に強い尖頭アーチと,それを組み合わせたリブ・ヴォールト,さらにアーチを外から支持する飛び梁という技術によって,高さと,より広い開口部を確保できるようになったとのこと.そして,構造体としての役割が減じた壁には華麗なステンドグラスを埋め込み,光に充溢した空間が生み出された…
でも,構造計算など十分ではなかった当時のこと,当たって砕けて…な部分もあったらしい.アミアン(Amiens)では飛び梁の高さが低すぎて,構造に歪みが来たんで200年経ってから飛び梁を追加したとか,ボーヴェー(Beauvais)に至っては2度も崩壊したのに立て直すとか(結局,今でも不安定なんで,鉄骨の筋交いで補強してる),はっきり言って「お前らいい加減にしろよ!」って感じだけど…まぁ,それだけ神の国を目指したかったってことなんだろう.
Corpus Christii(キリストのご身体)としての教会,全ての意匠は天界の体現のためになされている.東西方向に長いラテン十字架の形の教会,祭壇はキリストを象徴する東奥に.十字架中央のスペースは箱舟にならって50ロマン・フィートに(Amiens ?).偉大なソロモンの神殿は1階も2階も30キュビトだったというから,1階と2階は30ローヤルフィートに(Notre Dame de Paris).床から天井までの高さは,神の都の城壁にならって144ロマン・フィートに(Amiens ?)…そして,光を取り入れる窓には,神々とキリストの物語を綴った色ガラスを.
…なんというか,ここまでくると,もう凄いというか猟奇的というか,ちょっと寒気がしてくるよねぇ(キリスト教圏の強さ、ってこういうところから来るんだろうなって思う).ていうか,cubitとfootじゃ単位違うから意味なくね!?って気もするんだけど…そのへんどうなんだろう?うーん.
あんまり関係ないけど,いまブルゴーニュ地方では「ゲドロン城」(※注:音が出ます!)っていう,中世のお城を当時の技法で作るプロジェクトが進んでるらしい.こっちもなんか面白そう!
NHKスペシャルで『圓の戦争』というのをやってたのだけど,これが非常に面白かった.
財務省の会計簿を開くと,数百億円にものぼる戦時負債が,償還できないまま引き継がれている…ということから始まり,太平洋戦争での日本の戦費がどのようにして賄われていたか,ある種のマネーゲームを追った番組.朝鮮銀行などが帳簿上で現金を生み出していくトリックととともに,蒋介石がそれにどう対抗したか,この混乱に市民がどう巻き込まれていったかを,インタビューを通して丁寧に辿っていく好番組だったと思う.再放送が19日深夜にあるそうなので,お時間があればぜひどうぞ.
この番組にも出てくるのだけど,蔵相を何度か務めた高橋是清という方がいる.母校にゆかりのある人だったので伝記を読んだことがあるのだけど,日露戦争の戦費調達の話のところが本当に苦しい感じだったんだよね…国民が買ってくれる国債では足りず,外国で債券を売りだすのに苦心していて.
それを,莫大な戦費を帳簿上で誤魔化して,植民地銀行で銀行券を乱発なんてしてたらどうなるかってことデスヨ!当時の紙幣を見た中国のご老人が鮮明に覚えていて,「毎日物価が3倍になる状況だったんだ!それでハタチの若者すら死んだんだぞ!」と憤慨なさってたのが,なんとも印象的だった.
話が飛ぶんだけど,『狼と香辛料』の最初の話に,“通貨の力”についての話が出てくる.いろいろな国がいろいろな貨幣を発行している中で,信用される貨幣はどれだとか,貨幣を発行できなくなった国は経済的には貨幣発行国に首根っこを掴まれちゃうとか,そういう話なんだけど…今の日本では,法定通貨が日本銀行券と貨幣だけだから,ちょっと不思議な気がする.
でも,日本も昔は第***銀行みたいな銀行がみんな銀行券を発行してた時代もあるんだよね.スコットランドを旅行した時は,スコットランド銀行とかが発券してる紙幣がイングランド紙幣と共存してたし…冷静に考えると,通貨って奥が深いなぁって思う今日この頃.
前にも似たようなことを書いたんだけど,私がいまのヴァナで残念だなって思うのは,ギル以外の貨幣がアイテム扱いになってしまってること.例えば,アトルガンではアトルガン硬貨以外流通させないとか,過去世界では古銭しか使えないとかあったら,(まぁ正直めんどくさいんだけど)面白かったんじゃないかなって思うんだよね.お金についていろいろ考えるきっかけにもなって.
時々,キキルンのストで両替できないイベントみたいのを起こしてみたりしてもいいかもしれない(笑)
今までなんとなく《クレジットカードは為替レートが悪い》って思いこんでたんだけど,それがトンデモナイ勘違いだと気付いた!
イギリスといえば紅茶!…ということで,(日本人に定番の)ハロッズとフォートナム&メイソンでお土産を買ってきたのですよ.で,フォートナム&メーソンはポンド決済だったんだけど,ハロッズでは「円建て決済にする?」って訊かれたので,《なんとなくそっちのがいいかな》って思って,日本円で支払ったのですわ.
ところが,帰って改めてレシートを見てみたら,為替レートはこんな感じでした(ちなみにお会計は1時間も間が空いてないから,レート変動じゃないと思う):
- Harrods
- 1JPY=132.2805GBP
- Fortnum & Mason
- 1JPY=129.851GBP
冷静に考えれば当たり前か…FCCとかDCCとか呼ばれるらしいんだけど,この円建て決済というやつはお店で決めていいらしくって,一般に割が悪いのだとか.逆に現地通貨払いなら,クレカ会社のレートはTTMという公示仲値に1~2%の手数料をつけるだけということで,クレカが他の支払い方法よりお得になる模様!
だったら,クレジットカードを積極的に使ったほうがE☆JA☆NAIKA!…かというとそうでもなくて今度は不正利用が怖い!実際,数年前にヨーロッパに旅行した時には,母がパリのインター○ン○ネンタルでクレカを提示したところ,身に覚えのない長距離電話の請求が来て苦労した覚えがあります(フロントでクレカ出したらバックヤードに持って行ったので変だなとは思ったらしいんだけど…結局,返金してもらうまでに半年くらいかかった).
今回も,ちゃんとしたホテルだから大丈夫だと思って,食事の際にカードを使ったのだけど…履歴見たら一度間違った額の請求をした形跡があり.まぁ,最終的には訂正してたからいいっちゃいいんだけど,どうも信用ならないのです.ホテルでのチェックインの際に,担保としてクレカの提示を求められるのは一般的だけど,現地で出会った通訳の方は「絶対に出さない.デポジットとして現金を預けることにしている」と言ってたくらいだし…
とはいえ,全部現金に両替していくのも物騒なわけで…かといって現地で両替すると,今度は手数料をボラれてもったいない(今回1GBP=133.80JPYを掲げるロンドン市内の両替所で両替したら,9.75%も手数料がかかって,実質148.25JPYだった).トラベラーズチェックなら少しはレートがマシだけど,多くの小売店ではそのまま受け付けてくれないので,結局現地で両替しなきゃならずもったいない.
てなわけで,結局,多かれ少なかれクレカのお世話になったほうがいいんだろうなぁ(というか,お世話になる場面が出てくる)という気がした.ただ,まぁ不必要に提示しないとか,限度額の少ないカードを持ってくとかの工夫はした方がしたほうがいいんだろうけど.
しっかし,近頃,為替レートってしっちゃかめっちゃかだよね!?あれどうにかならないんか…海外旅行が得とか言ってるレベルじゃねーし!